ランダムウォークとは何か
「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向性を予測することは不可能である」ということを意味する言葉
第九版へのまえがき
- 個別株やアクティブファンドよりインデックスファンドに投資した方が成績がよかった
- アクティブファンドの3分の2以上がS&P500インデックスファンドに見劣りする
- 個人投資家が負担できるリスクは年齢・投資以外からの収入に左右されるが、リスク自体は投資期間が長くなるほど確実に低下する
目次
第1部 株式と価値
- この本に副題をつけるなら「ゆっくりと、しかし確実に金持ちになる本」
- インフレの中で購買力を維持するためにはそれ相応の投資戦略が必要
- 生まれつき好奇心と知的興味が強く、それを駆使して資産価値の増加につなげられる人物が成功する投資家である
- 「割引現在価値」という概念(ジョン・バー・ウィリアムズ)
- バフェットの成功はファンダメンタル価値理論を忠実に実践してきた結果だと信じられている
- すべてのものの価値は、他人がそれに支払う値段によって決まる
- 短期間で儲けられそうな「投機」からの誘惑を振り払うことは難しい
- 「どんなバブルでも、やがて市場は自らを正す」時間がかかっても市場は必ず正常な水準に戻る
- どの株もその価値は、投資家から預かった資金に対してその企業が生み出せるキャッシュフローの現在価値以上でも以下でもないのだ。最後には真の価値が勝利を収めるのだ。問題は真の価値をどうやって見定めるかである。
歴史上の異常な投機ブーム
- オランダのチューリップ球根バブル(17世紀初め)
- イギリスの南海バブル(18世紀)
- アメリカのブルーチップ銘柄にまつわるバブル(1970年代)
- インターネットバブル(1990年代)
第2部 プロの投資家の成績表
- テクニカル分析(90%が心理的要因と主張する)とファンダメンタル分析(90%が合理的要因と主張する)という2つの手法を用いる
- チャート分析はうまくいかない
- ファンダメンタル分析のための4つの要因は ①期待成長率 ②支払配当額 ③リスクの度合い(安定株かどうか)
④金利水準(金利が十分高ければ、預金や債券は株式に代わるリスクの少ない投資対象になりうる。他方、金利水準が非常に低い時は、株式の方が債券より圧倒的に有利で、株価水準も上昇する。) - 証券アナリストにとっても正しい利益予想をすることは至難の業であり、株式の本質価値を正確に知ることは不可能
- テクニカル戦略と対比される「バイ・アンド・ホールド戦略」
- 企業の過去の経営実績と将来の成長の間には、信頼に足るような因果関係は全く見られないという事実
- どんな分野であれ、専門家の言葉を鵜呑みにしてはならない
第3部 新しい投資テクノロジー
- 現代ポートフォリオ理論とは
- 分散投資の基本的なメリット「傘メーカーとリゾートへの分散投資」
- リスクが最も小さくなったのは、アメリカ株式76%と外国株式24%の組合せだった→国際分散投資の重要性(これに新興国株式を少し加えるメリットは大きい)
- 他の資産クラスに分散投資することも望ましい(REIT型投信や債券など)
- 行動ファイナンスとは
- ウォーレン・バフェット
「ナマケモノに限りなく近い半睡眠状態が、今のところ最善の投資スタイルだ。そして最適な投資期間は半永久的だ。」
- 過度の売買を控えるべし
- どうしても売る必要があれば儲かっている銘柄ではなく、損している銘柄を売れ
1月効果…1月の株式投資リターンが高いこと
月曜効果…月曜の引け近くは株価が下がる
第4部 ウォール街の歩き方の手引
第12章 インフレと金融資産のリターン
- 5%のインフレで債券から5%のリターンを得たいなら、10%の最終利回りが必要
- 株式はインフレの進行に合わせて期待成長率も高まる
- 株式投資リターンの決定要因 ①投資した時点の配当利回り ②EPS成長率 ③PER
- 債券投資リターンの決定要因 ①投資した時点で計算された最終利回り ②金利(利回り)の変化
- 全能の神ですら、正しいPERが何倍なのかわからないだろう
第13章 投資家のライフサイクルと投資戦略
アセットアロケーションの4つの基準
- 歴史の証明するところによれば、リスクとリターンは正比例している
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株式も債券も、投資のリスクは投資期間に依存する。投資期間が長いほど、リスクは低下する
- 高いリターンを得るには、広く分散されたポートフォリオで、20年以上長期で保有し続けること
- 1年間だけをとれば、債券やMMFの方が株式より高いリターンになることもあるが、投資期間を長くとれる若い人ほど株式の組み入れ比率を高めればそのリターンは前者に勝る(晩年はこの逆)
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ドル・コスト平均法は株式・債券投資のリスクを有効に軽減する
- まとまった金額を投資する場合は、株価は長期で上昇することを考慮すると、必ずしも最適な投資方法とは言えない
「株式市場を全体として見ると、常にニュートンの法則とは逆の方向に動いている。つまり、いったん下がったものは、必ずまた上がるのだ。しかし、この法則は市場全体について当てはまるのであって、個別銘柄については必ずしも当てはまらない点には注意を要する。」
- まとまった金額を投資する場合は、株価は長期で上昇することを考慮すると、必ずしも最適な投資方法とは言えない
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リスクに対する態度と、リスク許容度は区別しなくてはならない
- 晩年には利子・配当収入中心の安全な投資信託を選ぶこと(ポートフォリオに占める債券の組み入れ比率を自分の年齢と同程度にする+インフレヘッジを考慮して35%は株式、15%はREITとする)
老後資金の運用方法
年金保険
低コスト、販売手数料なしのものならよい。
4.5%ルール
長期平均で見ると株式は年平均7.5%、債券は5.5%のリターンが期待できる。したがって株式50債券50のミックスで運用するポートフォリオからは、年平均6.5%のリターンが期待できる。ここで、今後長期平均で年率2%でインフレが進行するものとしよう。となると、購買力を維持するために投資元本もまた2%で増大させる必要がある。したがって平均的な年をとると、資産の4.5%が引き出されて生活費に充てられ、投資元本は2%増加するわけだ。もちろん、次の年には2%増加した元本の4.5%を引き出すのだから、生活費に充てる部分も購買力を保つ必要な額だけ増大することになる。
付録 あなたのリスク選好テスト
【結果 28点】あなたは積極的な投資家で、良識の範囲で計算されたリスクは受け入れることができるタイプです。
第14章 ウォール街に打ち勝つための3つのアプローチ
1 思考停止型の歩き方 ― インデックスファンドを買う(筆者が最も強く勧める)
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インデックスファンド(ここではS&P500)に投資すれば、長期的には投資のプロを上回るパフォーマンスを上げることができる。
- 理由①運用手数料
- 運用金額の0.1%以下(アクティブファンドは1.5%以上)
- 理由②売買コスト
- インデックスをコピーする上で必要最小限しか組み入れ銘柄の売買を行わない(アクティブファンドは中身の売買回転率が高い)
- 売却するまで値上がり益を先送りできるため税法上有利
- 「基準指数は広範で包括的なものがよい」S&P500がカバーしているのは、アメリカの株式時価総額の75%ないし80%ほどである。したがって文字通り何千もの銘柄が、S&P500以外の20%ないし25%の中に含まれているのである。ここに含まれている企業のほうが、リスクも高いけれどより大きなリターンも期待できる、有望成長株であることが多い。
(現在ならVOOよりVTIがいいってこと?) - インデックス投資=消極運用
2 手作り型の歩き方 ― 有望銘柄を自分で探す
- どんな投資家でもポートフォリオの中心部分はインデックスファンドで運用し、残りを個別銘柄に賭けるという混合スタイルを強く勧める
- 株式投資を一種のゲームと考えて楽しむ余裕がある人向け
ルール①少なくとも五年間は、一株当たり利益が平均を上回る成長を期待できる企業の株のみを購入すること
- 持続的な成長だけがEPS、配当、PERを上昇させる
ルール②企業のファンダメンタル価値が正当化できる以上の値段を払って株式を買ってはならない
- 市場平均PERと比べれば株価が妥当な価格帯にあるのか見極められる
- すでに何年も先まで成長を織り込んでいて、PERが非常に高くなっている銘柄には気をつけた方がいい(EPSもPERも低下するというダブルパンチの可能性)
ルール③近い将来、「砂上の楼閣」作りが始まる土台となるような、確固たる成長見通しのある銘柄を購入するとよい
- 株価形成においては心理的要素も非常に重要である
- しっかりとした根拠に裏付けられた成長株としてのストーリーを描ける、なおかつ他の投資家がそれに気付く前に仕込む。
ルール④なるべく売買の頻度を減らすべし
- 売り買いを頻繁に繰り返すのは、いたずらに証券会社を儲けさせ、 値上がりした時には税金を取られるだけで何の得にもならない
3 人に任せるタイプの歩き方 ― 専門家を雇うべし
※可能性が無いため読み飛ばし
1985年式主婦の備忘録。在宅のフリーランスでコーディング・デザイナーなどWeb制作いろいろやってます。
少々忘れっぽいのでこのブログにメモしていきます。小ネタとブログ更新のお知らせはツイッターに書いてますので、ぜひフォローお願いします▼